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ホーム海外での活動排水処理プロジェクト>生活排水処理への取り組み(普及促進)

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生活排水処理への取り組み(普及促進)

生活排水処理事業

 2006年〜2008年に実施された事業では、生活排水処理をコミュニティレベルで集合処理するモデルシステム形成を行いました。その後、この先行事業のモデルシステムを本格的に普及させる事業が2011年10月から2016年1月まで実施されました。(JICA草の根技術協力事業パートナー型)。

事業の背景

汚染が進む川(デンパサール) インドネシアでは、近年安定した経済成長が続いていますが、水質汚濁問題は緩和されるどころかむしろ深刻化しています。2008年に実施された国内の9河川の定点観測によれば、 2006年に比べて、9河川中7河川で汚染度が増大し、いずれも重度の汚染となっています(環境省)。同国の衛生環境不良に起因する疾病、乳幼児死亡、水処理費用増大などによる経済損失は、2006年時点で63億ドルに達するといわれています(世界銀行、2008年)。

 生活排水に関しては、多大な費用を要する大規模集中型下水道の普及率はまだ0.3%程度(AUSAID,2013年)であり、13%の家庭にはトイレがありません(Riskesdas,2013年)。都市ではトイレの排水を処理する腐敗槽が普及していますが、それは地下水汚染などの問題をもたらすものです。トイレ以外の生活雑排水は、多くの場合、未処理で放出されています。

 また、インドネシア政府は2015〜2019年の国家中期開発計画の中で、2019年までに適切な飲料水・衛生設備にアクセスできる人口の割合を100%にすること(ユニバーサル・アクセス)を決めていますが、2014年時点で、適切な飲料水にアクセスできる人口の割合は68%、適切な衛生設備にアクセスできる人口の割合は61%にしか過ぎません。

 衛生環境の改善のための方策として、インドネシア政府はコミュニティレベルの集合処理やMCK(トイレ、洗濯場、水浴び場の合併施設)の設置を進めようとしていますが、政府の発行する排水処理設備のガイドラインには嫌気性処理のみの方法しか載っておらず、このままでは処理水質の不十分な嫌気性処理のみを行う設備が多く設置されてしまうことが懸念されます。

先行事業で建設したモデルプラント
そのような状況の中で、APEXが先の事業(ジョクジャカルタ特別州住宅密集地域における住民参加型コミュニティ排水処理モデルシステムの形成)で開発したモデルは、安価で、住民が自ら運転管理でき、かつ処理水質も良好なものなので、そのモデルを普及させることの意義は大きいと考えられます。


プロジェクト概要

プロジェクト名 インドネシアの都市部住宅密集地域における住民参加型コミュニティ排水処理システム普及促進事業
実施期間 4年4ヶ月(2011年10月〜2016年1月)
目的 インドネシアの水質汚濁の緩和と衛生環境の改善のために、現地に適合的で処理水質が良好な、住民参加型コミュニティ排水処理のモデルシステムが適正に配置され、さらに、普及のためのネットワークが形成され・機能すること
活動地域 ジョクジャカルタ特別州(ジョクジャカルタ市、スレマン県)、中部ジャワ州(テガール市、プカロンガン市)、バリ州タバナン県
活動内容 1.適正なコミュニティ排水処理システムの設計基準の整備
2.普及拠点都市におけるモデルシステムの整備
3.モデルシステムの周知
4.人材育成
5.情報サービス
6.ネットワークの形成

活動について事業実施地区

テガール市、プカロンガン市(以上、中部ジャワ州)、ジョクジャカルタ市、スレマン県(以上、ジョクジャカルタ特別州)、タバナン県(バリ州)の5つの都市域にモデルシステムを設置しつつ、それらを基盤として、中央・地方政府にも働きかけて、現地に適合的で処理水質の良好なコミュニティ排水処理システムを本格的に普及させていくための足がかりを作りました。活動分野としては以下の6分野があります。

1)適正なコミュニティ排水処理システムの設計基準の整備

 既存設備のデータの解析や、関連情報の調査などをもとに、2012年6月には適正なコミュニティ排水処理システムの設計基準を整備しました。設計基準は、その後も随時改善を行っています。

2)普及拠点都市におけるモデルシステムの整備住民との会合

 テガール市、プカロンガン市(以上、中部 ジャワ州)、ジョクジャカルタ市、スレマン県(以上、ジョクジャカルタ特別州)、タバナン県(バリ州)の5つの都市域にある計8ヶ所(計画は4つ以上の都市域に計6ヶ所以上)のコミュニティでモデルシステムが建設されました。建設した排水処理設備は事業終了後も引き続き、住民主導による運転管理が行われています。

設置都市 地区 接続世帯数 運転開始時期
ジョクジャカルタ市 カラングワル地区 81 2013年2月
クリチャック・ロール地区 50 2013年2月
スレマン県 トゥルン地区 63 2016年1月
プカロンガン市 ランドゥングサリ地区 48 2012年12月
サプロ地区 38 2014年12月
テガール市 スレロック地区(第2町内会第12隣組) 40 2013年9月
スレロック地区(第4町内会第2,3隣組) 43 2015年11月
タバナン県 パスカン・ベロダン地区 45 2013年2月

サプロ地区の排水処理設備 カラングワル地区の排水処理設備
モデルプラント(左:テガール市サプロ地区、右:ジョクジャカルタ市カラングワル地区)

3)モデルシステムの周知

公共事業省での会議
 中央政府の政策担当者を対象とするプレゼンテーションの他、普及拠点都市での現場見学を含むワークショップを計4回開催(参加者192名)、ワークショップ参加者のフォローアップ等により、嫌気性処理のみのシステムと違って処理水質が高く、場所も取らないモデルシステムの周知をはかりました。

4)人材育成

排水処理適正技術研修
 排水処理技術への理解を深め、当該システムの意義を認識してもらい、その実施を担う人材を育成するために、排水処理適正技術研修コースを計8回実施しました。各拠点都市の担当者とローカルNGO、普及拠点都市の周辺都市の担当者など、対象者を絞り込んだ研修と、一般からの公募で参加者を募った研修の2種類を開催しています。研修参加者は述べ357名(計画は180名以上)になります。

5)情報サービス

排水処理適正技術マニュアル改定版
 排水処理適正技術マニュアル改定版を1,000部発行し、技術コンサルティングサービスを計116件、月平均2.7件(計画は月2件以上)実施しました。コンサルティングサービスをきっかけに、実際にPUSTEKLIMの排水処理設備が起用された例も複数あります。

6)ネットワーク形成

排水処理適正技術国際セミナー
 排水処理適正技術に関する国際セミナーを計2回開催しました。各地方政府の地域開発計画局、公共事業局、環境衛生局の政策担当者、大学関係者、コンサルタント関係者などを中心に、計208名(計画は200名以上)の方が参加されました。また、ニュースレターの計8回発行(各700部)や、ホームページの開設・運営により、排水処理を推進しようとする方々や組織の間のネットワーク形成に努めました。



受賞歴

このコミュニティ排水処理事業は、これまでに以下3つの賞を受賞しています。

2015年5月 第17回日本水大賞 国際貢献賞
2014年5月 第41回環境賞(優秀賞)
2014年3月 日本水フォーラム主催「GOODプロジェクト」『世界を変えるトイレ大賞』


この事業をふりかえって

 以上のように、プロジェクトのそれぞれの活動は、およそ計画どおりか、計画を上回って行われました。これまで、インドネシアではコミュニティ排水処理というともっぱら嫌気性処理のみを行うことになっており、一般に、好気性処理は電気代などの費用がかかる上に運転が容易でなく、現実的でないと考えられてきました。そのような中で、嫌気性処理と好気性処理の組み合わせ、特に好気性処理として適正な技術を選べば、住民の自主的運営により、継続的に運転できることを示したことに、この事業の中核的な価値があると思われます。

 通常、排水処理は上水と異なり、直接的で切実なニーズが見えにくいことなどから、住民に歓迎されないこともありますが、この事業期間中には、以下のように住民自らが排水処理の重要性に気付き、主体的に関わるようになる喜ばしい変化も見受けられました。

  • ジョクジャカルタのカラングワル地区では、これまで臭いがきつくて使用されてなかった井戸が排水処理設備の運転開始後には臭わなくなり、再び使用されるようになりました。その後、各戸が負担する運転資金の集金もスムーズに集められるようになったそうです。また処理水で魚を飼育し、それを販売することで、運転費用の一部をまかなうようになりました。さらに、汚泥処理のための脱水槽を自主的に設置し、乾燥した汚泥を肥料として利用しているほか、排水処理施設周辺の緑化を行っています。
  • プカロンガン市のランドゥンサリ地区、サプロ地区、ならびにジョクジャカルタ市のクリチャック・ロール地区では、初めは負担金などの問題で排水処理施設への接続をためらっていたものの、運転開始後に考えを改めて、新たに接続を希望するようになった住民も現れました。
  • 排水処理システムの設置が予定されていたジョクジャカルタ特別州トゥルン地区では、住民は通常の嫌気性処理システムでは処理水に臭気があることを問題視しており、上記のカラングワル地区の排水処理施設を見学した際に、その処理水が清浄であることを知りました。地方政府は嫌気性処理のシステムの建設を計画していましたが、住民は本事業の推奨システムを希望し、地方政府と交渉した結果、本事業の推奨システムを採用することとなりました。


今後の事業の進捗について

 この事業はJICAの委託事業として行われていましたが、2016年2月以降も自己資金で事業を継続しています。事業の進捗については、当ウェブサイトのほか、会報の『APEX通信』の中でお伝えしています。APEX通信は、正会員または賛助会員としてAPEXにご入会いただくと定期的にお手元に届きます(入会案内)。また、公式ブログ「アパ・カバール」でも最新の状況をお知らせしているので、是非ご覧ください。


排水処理事業にご支援をお願いします

深刻さを増すインドネシアの水質汚濁の緩和と、住民の生活環境改善をはかろうとする事業の趣旨をご理解いただき、募金にご協力いただければ幸いです。

住宅の裏手を流れる川
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